声帯ポリープ
- 誘因・原因
- 大きな声の出しすぎや喫煙習慣が誘因となり声帯の粘膜に充血が起こります。
充血が起こった状態で、大声などの激しい機械的刺激が加わると粘膜の下に血腫ができて膨れてきます。 十分な安静が得られれば血腫は自然に吸収されるのですが、声を出し続けるとポリープになってしまいます。 
- 病態
- 声帯にクラゲのようにブヨブヨした腫瘤があります。
- 症状
- 腫瘤があるため声帯がぴたりと閉じずに声がかれます。
声の質は、空気がもれる感じで、やや低音になります。 
- 検査・診断
- ファイバースコープで声帯をチェックし、画像を記録します。
癌でないことをチェックするためにポリープの一部を採取して病理検査することもあります。 
- 治療
- 「正しい発声」の指導や禁煙によって悪化は防げます。
ポリープができたばかりの方には、沈黙により声帯の安静を保つと同時に、ネブライザー治療や炎症を抑えるお薬の服用を行います。 手術しないで改善する場合もありますが、慢性化していて改善しない場合は手術を行います。 ご希望の方は連携医療機関にご紹介いたします。 手術は全身麻酔で1泊2日で行うことが多いですが、日帰りの手術の施設もあります。 術後の痛みはほとんどありませんがしばらく声を出さないほうがきれいに治ります。 
- 正しい声の出し方
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■やってはいけないこと - 大きな声で話す。高すぎる声や低すぎる声で話す。早口で話す。
- 長い時間おしゃべりをする。ささやき声でおしゃべりをする。
- うるさいところで話す。
- 疲れているときに話をする。興奮して話をする。
- 咳払いをする。
 ■普段から気をつけること - 十分な睡眠をとり、疲れをためないようにしましょう。
- クーラー、扇風機、冷たい食べ物・飲み物でのどを冷やさないようにしましょう。
- 朝は声帯が乾燥しているのであまりしゃべらないようにしましょう。
- 外出するときは、マスクやマフラーをしましょう。
- 空気の悪いところには行かないようにしましょう。
- 風邪をひいたときは、特に上記を注意し、早期に治療しましょう。
 ■ご家庭で気を付けること - 室内の乾燥に気を付け、湿度は50%~60%を保ちましょう。
- 患者さんのそばで煙草を吸わないようにしましょう。
- 「普段から気をつけること」は一緒に取り組みましょう。
 






