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船橋市・八千代市の耳鼻咽喉科ならどい耳鼻咽喉科 船橋日大前クリニック

のどの病気

船橋市・八千代市の耳鼻咽喉科ならどい耳鼻咽喉科 船橋日大前クリニック

のどの病気

急性扁桃炎

誘因・原因
ウイルスや細菌の感染、過労、外傷、気候変動も誘因となります。
病態
扁桃は常に病原体と戦っていますが、病原体の毒力が生体の免疫力よりも強ければ激しい炎症反応が起こります。
症状
嚥下時痛と微熱で始まり、やがて咽頭痛と悪寒を伴う高熱に発展します。
検査・診断
症状と扁桃の様子を診察します。
採血や細菌培養検査を行うことがあります。
治療
軽症はウイルス感染の可能性が高いので抗生剤の投与は不要です。
中等症や重症例に関しては抗生物質を投与します。
咽頭に浮腫みがあり、経口摂取が全くできない場合は入院加療をおすすめします。
注意点
  • 扁桃の周囲に炎症が及んで、膿がたまった状態が扁桃周囲膿瘍です。入院が必要になる場合が多いので口が開けにくくなったり、呼吸が苦しい場合は早めに受診してください。
  • 1年間に起こす扁桃炎の回数×繰り返してる年数が8以上の方や扁桃周囲膿瘍を繰り返す方は扁桃摘出術の適応があります。

声帯結節

誘因・原因
大きな声を頻繁に出すなど声帯の使い過ぎが原因となります。
(鉄棒の練習でできる手のタコと同じです。)
病態
声帯の一部に硬い出っ張りがあります。
症状
出っ張りがあるため声帯がぴたりと閉じずに声がかれます。
検査・診断
ファイバースコープで声帯を観察します。
治療
声を出さないようにするのが最も重要ですが、黙っていては社会生活が成り立たないので「正しい発声」を指導します。声がれが強い場合は手術も行うこともあります。

声帯ポリープ

誘因・原因
大きな声の出しすぎや喫煙習慣が誘因となります。
病態
声帯にクラゲのようにブヨブヨした腫瘤があります。
症状
腫瘤があるため声帯がぴたりと閉じずに声がかれます。
検査・診断
ファイバースコープで声帯を観察します。
治療
「正しい発声」の指導や禁煙によって悪化は防げるのですが、改善までは期待できないので手術を行うことが多いです。

ポリープ様声帯

誘因・原因
大きな声の出しすぎや喫煙習慣が誘因となります。逆流性食道炎が原因となることもあります
病態
声帯全体がブヨブヨに浮腫んでいます。
症状
声帯がぴたりと閉じずに声がかれます。
検査・診断
ファイバースコープで観察します。
 
治療
「正しい発声」の指導や禁煙によって悪化は防げるのですが、改善までは期待できないので手術を行うことが多いです。
 

声帯溝症

誘因・原因
中高年に多いことから繰り返す声帯の炎症が原因と考えられています。
病態
声帯に溝ができています。
症状
溝の部分の粘膜は硬く振動しないため声がかれます。声が出しにくい、話すと疲れることもあります。
検査・診断
ファイバースコープで観察します。
治療
薬物治療は効果がないため音声訓練を行います。朝晩2回ずつ1ヵ月を目標に続けてください。

  • 手を目の前に合わせます。
  • 1~10まで30秒かけて数えます。
  • 手を押した瞬間に力を入れて短く発声します。

※行いすぎには注意してください。

重症例では声を出しやすくする目的で手術を行うこともあります

閉塞性睡眠時無呼吸症候群

誘因・原因
肥満や扁桃肥大、小さなあごや後ろに下がったあごなど。
病態
睡眠中、吸気時に上気道(気道のうち鼻腔~鼻咽腔~咽頭・喉頭)が閉塞し無呼吸となります。
症状

  • 著明ないびき、夜間に頻繁に覚醒するので日中に過度の眠気が出ます。
  • 短期覚醒が交感神経を興奮させ高血圧になりやすくなります。
  • 間欠的低酸素血症は酸化ストレス、インスリン抵抗性、血小板凝集能を増加させたり、多血症を招いたりするので、虚血性心疾患、糖尿病、高脂血症、メタボリック症候群になりやすくなります。
  • 日中の眠気による社会生活への不適応は抑うつ気分やうつ病にもつながります。
検査・診断

  • 睡眠中に呼吸運動、血中酸素濃度、鼻・口の気流を記録する無呼吸簡易モニターにより診断します。

  • これで診断できない場合は入院の上、脳波、筋電図、心電図、眼球運動、呼吸運動図を記録するポリソムノグラフェィー(PSG)を行います。
  • 無呼吸低呼吸指数(睡眠1時間当たりの無呼吸と低呼吸の合計)が5以上で前述の自覚症状があれば睡眠時無呼吸症候群と診断します(ただし無呼吸低呼吸指数が15以上あれば自覚症状の有無を問いません)。
治療

  • 扁桃肥大があればその治療(切除術)が効果的です。
  • 肥満があれば減量しましょう。
  • 軽~中等症の睡眠時無呼吸症候群の方で、あごや顔面の形態が原因と考えられる場合は口腔内装置(マウスピース)を歯科に依頼し作成します。
  • 重症の睡眠時無呼吸症候群の方は、経鼻持続陽圧送気(CPAPシーパップ療法)を行います。鼻マスクを装着し、陽圧を加えて気道内圧を高め無呼吸を改善させます。
  • ※CPAP療法を希望される方はどい耳鼻咽喉科(薬園台)にご紹介いたします。

はなの病気

鼻出血症

誘因・原因
鼻をいじる、鼻をかむ、くしゃみなどの刺激や乾燥、アレルギー性鼻炎などの炎症による鼻粘膜の傷害が全体の約80%です。
腫瘍・外傷・高血圧・血液疾患など原因となる疾患がある場合もあります。
病態

全体の7~8割がキーゼルバッハ部位(鼻腔前下方の鼻中隔粘膜)からの出血です。この部分は血管の吻合が豊富なうえに粘膜が薄く、しかも指先が届くため刺激を受けやすいので鼻出血の誘因がそろっています。
 

鼻出血症

検査・診断
出血時間や止血の仕方、出血量、既往歴、内服薬を確認します。
ファイバースコープなどを用いて、出血部位の確認をします。
治療
出血の程度、部位により電気凝固やガーゼによる圧迫止血を行います。
アレルギー性鼻炎を認める場合はその治療を行います。
※電気凝固をご希望の方はどい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介します。
注意点
出血した場合は鼻翼(小鼻)をしっかりつまみ下を向いて血液を飲み込まないようにしてください。15分ほど続けると多くの場合止血できます。

アレルギー性鼻炎

誘因・原因
ハウスダストやダニ、スギやヒノキ科花粉などの吸入性抗原により発症します。
病態

感作されている方の鼻粘膜に抗原が吸入されると、IgE抗体と結合した化学伝達物質が放出され即時相反応(しゃみ、鼻水、鼻閉)が生じます。その後遅発相反応により鼻粘膜の腫脹が進みます。

アレルギー性鼻炎

症状
くしゃみ、水様性鼻汁、鼻閉が三主徴です。
検査・診断
鼻粘膜の状態を評価します。
血液検査でIgE抗体を証明します。
治療
  • マスクをして鼻内に抗原が入らないようにしましょう。
  • 軽症例では第2世代抗ヒスタミン薬が頻用され、中等症以上ではステロイド点鼻薬を併用します。重症例ではステロイド内服薬を短期間に限り使うことがあります。
  • 薬物療法で効果が出る中等症以下のアレルギー性鼻炎の方には炭酸ガスレーザー治療の適応があります。重症の方は他の外科治療(コブレーションシステム、下鼻甲介骨切除や後鼻神経切断術など)かアレルゲン免疫療法をおすすめします。
  • アレルギー反応自体を起こりにくくさせる治療法には舌下免疫療法などのアレルゲン免疫治療があります。
注意点
炭酸ガスレーザーやアレルゲン免疫療法をご希望の方はどい耳鼻咽喉科(薬園台)にご紹介いたします。他の外科治療をご希望の方は総合病院などにご紹介いたします。

鼻中隔弯曲症

誘因・原因
顔面骨の発育が頭蓋骨の発育よりも早いと、顔面骨の一部である鼻中隔軟骨は行き場を失って弯曲します。外傷が原因となることもあります。
病態
左右の鼻の境にある鼻中隔軟骨が弯曲しています。
症状
片方の鼻が詰まったり、左右の鼻が交互に詰まります。
鼻出血や鼻副鼻腔炎の原因になることもあります。
検査・診断
鼻鏡や鼻咽腔ファイバースコープで観察します。

急性鼻副鼻腔炎

誘因・原因
上気道や鼻腔のウイルス感染に続発することが多いですが、急性鼻副鼻腔炎を起こすのは細菌です。虫歯が原因となることもあります。
病態
ウイルス感染に続いて起こる、副鼻腔の細菌による二次感染です。
症状
発熱などの全身症状に伴って、膿性鼻汁、鼻閉、後鼻漏がみられます。
炎症が起きている副鼻腔の位置に応じて、頬部痛、眼痛、前頭部痛などを認めます。
検査・診断
鼻鏡やファイバースコープなどで鼻内の観察を行います。
場合によっては、どい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介し、CTで副鼻腔を詳細に調べます。
治療
鼻処置やネブライザー治療で鼻副鼻腔の環境を整えます。
抗生物質や消炎剤を用います。
注意点
虫歯が原因の場合は歯科治療を優先して行ってください。

慢性副鼻腔炎

誘因・原因

鼻粘膜の繊毛
鼻粘膜の繊毛

急性鼻副鼻腔炎およびアレルギー性鼻炎の患者さんで炎症が慢性化して生じます。そのような患者さんの多くは副鼻腔形態が悪く、排出の役割を果たす繊毛運動の機能が弱いとう問題点があります。

病態

繊毛運動障害により副鼻腔の換気・排液障害が生じ炎症が長期化します。

副鼻腔炎

症状
膿性・粘性鼻汁、後鼻漏、鼻閉、嗅覚障害など
検査・診断
鼻鏡やファイバースコープなどで鼻内の観察を行います。
場合によっては、どい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介し、CTで副鼻腔を詳細に調べます。
治療
マクロライド系の抗生物質を常用の半量で3ヶ月ほど用います。難治性の場合、副鼻腔の換気をよくする手術を行う場合があります。

鼻茸(鼻ポリープ)

誘因・原因
感染やアレルギーが原因となります。
病態
感染やアレルギー反応により鼻粘膜に白血球が集まります。放出された伝達物質が粘膜の発育を促す細胞を活性化して隆起性の病変ができます。
症状
小さいうちは無症状ですが、大きくなると鼻が詰まります。
鼻副鼻腔炎を増悪させます。
検査・診断
鼻鏡や鼻咽腔ファイバースコープで観察します。
場合によっては、どい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介し、CTで副鼻腔を詳細に調べます。
治療
小さな鼻茸にはステロイド薬の点鼻薬が有効です。ある程度大きい鼻茸に対しては手術が行われます。

みみの病気

急性・慢性外耳道炎

誘因・原因
細菌や真菌(かび)による感染症です。耳かき、耳いじり、入浴、水泳などによる刺激がきっかけとなり外耳道に炎症が起こります。痒みのため頻繁に耳をいじり、その刺激が皮膚を傷つけ、炎症を拡大するという悪循環に陥ると慢性化します。
病態
細菌や真菌(かび)が外耳道の皮膚に感染し炎症を起こしています。慢性外耳道炎ではしばしば湿疹を伴います。
症状
耳だれ、耳閉感など。急性では痛みを伴い、慢性では頑固な痒みを伴います。
検査・診断
耳内、耳周囲を観察します。細菌培養検査を行います。
治療
外耳道炎を清掃、洗浄します。細菌が原因の場合は抗生剤やステロイドが含まれた軟膏や点耳薬を、真菌が原因の場合は抗真菌薬を塗布します。抗生剤や消炎鎮痛剤、抗ヒスタミン剤(かゆみ止め)の内服を行う場合もあります。
注意点
耳をいじらないことが肝心です。

急性中耳炎

誘因・原因
かぜなどの上気道感染が原因となります。
病態
ウイルスや細菌感染による上気道炎により上咽頭(鼻の奥)に炎症が起こります。上咽頭のウイルスや細菌が耳管(耳と鼻をつなぐ管)を経由して中耳に感染し炎症が起こります。

 

急性中耳炎の鼓膜 正常の鼓膜
症状
激しい耳の痛み、難聴が起こります。
炎症が強いと鼓膜が自壊して耳だれが出ます。
検査・診断
鼓膜を観察します。細菌培養検査を行います。
治療
痛みに対して解熱鎮痛薬を投与します。
中等症以上で細菌の感染が明らかな場合は抗生物質を投与します。
重症例では鼓膜を切開し膿を出す場合があります。
注意点
痛みが改善したあとも難聴が続くときは中耳に貯留液が残っていると思われますのでご来院ください。

慢性中耳炎

誘因・原因
急性中耳炎を繰り返して起こしたり、鼓膜チューブを挿入している耳への細菌感染が原因となることが多いです。
まれに免疫低下や難治性の病原菌感染が原因になることもあります。
病態
鼓膜に穴が開いており中耳の炎症が慢性化しています。
症状
難聴、耳だれ
検査・診断
鼓膜を観察します。聴力検査を行います。
耳漏が出ている場合は細菌培養検査を行います。中耳の状態を詳しく調べる場合はどい耳鼻咽喉科(薬園台)にご紹介します。
治療
根治的(聴力改善・耳だれ停止)には手術が必要です。耳だれ改善目的には抗生剤の内服や点耳、洗浄を行います。
注意点
手術をご検討の方は手術可能な病院に紹介いたしますのでご相談ください。

滲出性中耳炎

誘因・原因
耳管(耳と鼻をつなぐ管)狭窄や耳管開放によって、鼻咽腔の病原体が中耳に送りこまれることによって生じます。鼻副鼻腔炎、上咽頭腫瘍、耳管開放症、鼻すすりの習慣が原因となっていることがあります。
病態
中耳内に侵入した病原体に対する中耳粘膜の免疫応答により滲出液が分泌されます。耳管も炎症性に肥厚・狭窄するため滲出液の排出が妨げられ、炎症をさらに増悪させます。

症状
難聴 耳閉感など。
検査・診断
鼓膜の観察を行います。ティンパノグラムで鼓膜の可動性を調べます。難聴の場合は聴力検査をします。大人の場合は上咽頭に腫瘍がないか鼻咽腔ファイバースコープで観察します。
治療
原因の鼻・副鼻腔炎などの病気を治療します。
鼻すすりの習慣がある場合はやめることで症状改善します。
貯留液が多く高度難聴の場合や内服治療でなかなか改善しない場合は鼓膜を切開して滲出液を吸引除去することがあります。
頻繁に繰り返すは鼓膜切開後に鼓膜喚気チューブを挿入することがあります。
注意点
鼓膜切開後ごく稀に穴が残る場合があります。

耳管開放症

誘因・原因
ダイエットや病気などによる急激な体重減少。または、鼻すすりの習慣が原因となることが多いです。他に脱水、妊娠、加齢も原因となります。
病態
耳管は鼻の奥と耳とをつなぐ管で通常閉じており、必要に応じて開きますが、この病気では耳管が開きっ放しになっています。

症状
耳が詰まったり、自分の声が頭に響いたりします。
横になったり、深くお辞儀をすると症状が消失します。
検査・診断
呼吸や嚥下に合わせて鼓膜が動くのが観察できます。鼻すすりの習慣がある人は滲出性中耳炎になっていることもあります。
治療
脱水や体重減少、鼻すすりの習慣など原因がある場合はその改善が必要です。
漢方薬などの内服薬を用いることもあります。
注意点
長時間の立ち仕事はなるべく避け、脱水に注意し、水分補給を早めにしましょう。
首をスカーフにまくなどで圧迫すると一時的に症状が軽減します。仕事や会話中などに症状が出た場合の症状軽減に役立つ場合があります。

メニエール病

誘因・原因
不明ですが、疫学的にはストレスとの関連が示唆されています。
病態
内耳の中はリンパ液で満たされているのですが、そこが浮腫んだ状態になると難聴とめまい発作が起こります。
症状
突発的に激しい回転性めまい発作が起こり、吐き気、嘔吐などを伴います。
片耳の難聴、耳鳴り、耳閉感が出現します。
上記の発作は一度きりでなく必ず繰り返します。
検査・診断
フレンツェル赤外線眼鏡で病的な眼球運動を観察します。
平衡機能検査では発作時には悪い側に倒れたり、傾きます。
聴力検査では初期には低音域を中心とした難聴を認めます。
治療
発作中は横になって安静にしましょう。
抗めまい薬や内耳の浮腫みをとるために利尿薬を用います。聴力の改善が鈍いケースではステロイド薬用います。
疲労やストレスをためないように、十分な睡眠、適度な運動、気分展開をおこないましょう。
注意点
めまいが治っても難聴が残る場合があります。
薬が無くなる前に再診して聴力検査をしましょう

急性低音障害型感音難聴

誘因・原因
不明ですが、疫学的にはストレスとの関連が示唆されています。
病態
内耳の中はリンパ液で満たされているのですが、そこが浮腫んだ状態になると聞こえが悪くなります。
症状
片耳の難聴がある日突然出現します。軽い難聴のときは、「耳が詰まっている」と感じることがあります。
検査・診断
聴力検査では低音域を中心とした難聴を認めます。
治療
内耳の浮腫みをとるために利尿薬を用います。循環を改善させる薬や神経障害を回復させる薬を用います。
難聴の改善が鈍いケースではステロイド薬を用います。疲労やストレスをためないよう、十分な睡眠、適度な運動、気分転換を行いましょう。約40%は再発します。その場合「蝸牛型メニエール病」と病名が変更されます。
注意点
繰り返すことがある病気なので聴力が改善したか確認することが大切です。薬が無くなる前に再診して聴力検査をしましょう。

突発性難聴

誘因・原因
不明ですが、ウイルス感染の可能性が有力視されています。
病態
音や平衡感覚を感じる内耳の循環障害が疑われています。
症状
突然片耳の難聴や耳鳴、耳閉感が出現します。めまいを伴う場合もあります。
繰り返すことはありません。
検査・診断
典型的な発症の様子や聴力検査から診断することが多いです。
めまいを伴う場合はフレンツェル赤外線眼鏡を行います。
治療後の経過が突発性難聴に典型的でない場合は聴神経腫瘍を除外するため頭部MRIを行った方がいいでしょう。
治療
発症早期(2週間以内)の治療開始が望ましく、もっとも推奨される治療法はステロイド薬の投与です。
その他に循環を改善させる薬や神経障害を回復させる薬を用います。
睡眠を十分にとり、ストレスを避けましょう。
精神的、肉体的安静が必要です。大きな音や気圧の変化も避けましょう。
注意点
早期に治療を開始しても改善しないケースが20%ほどあります。中等症以上の方や軽症でもご希望があれば通院点滴治療や、入院治療が可能な病院へご紹介いたします。

音響外傷・騒音性難聴

誘因・原因
予期せぬ爆発音やロックコンサートなど(音響外傷の場合)。騒音がする職場への長年の勤務(騒音性難聴の場合)などが原因となります。
病態
音を感じる内耳有毛細胞が傷害されています。
症状
音響外傷は大きな音を聞いた直後から数時間のうちに難聴、耳鳴を自覚します。
騒音性難聴は年単位で徐々に進行する難聴、耳鳴として自覚されます。
両耳のことも片耳のこともあります。
検査・診断
典型例では聴力検査で4000Hzを中心とした難聴を認めます。
治療
音響外傷は突発性難聴に準じステロイドを用います。
騒音性難聴は有効な治療法がないため、耳栓などの防音保護具で予防するしかありません。

良性発作性頭位めまい症

誘因・原因
誘因不明な場合がほとんどですが、頭部外傷・むち打ち、中耳炎、長期臥床などが誘因となることがあります。
病態
頭の向きの変化で三半規管(回転や加速を感じる器官です)の浮遊耳石が移動したり、付着したりしてめまいが起こります。
症状
寝返りや起き上った時など頭の向きを変えたときに回転性のめまいが起きます。一回のめまいは数秒から一分以内で、頭の位置を静止するとめまいは止まります。
聴力の変化は伴いません。
検査・診断
頭の向きを変えたときにフレンツェル赤外線眼鏡で異常な眼球運動(眼振)を認めます。
めまいを反復していると眼振は徐々に弱くなります。
治療
自然軽快が多いですが、リハビリ(積極的に頭位変換を伴う運動)をした方が治癒は早まりますのでやり方を指導致します。制吐剤や抗めまい薬を投与する場合もあります。

前庭神経炎

誘因・原因
ウイルス感染が有力視されています。
病態
平衡感覚を感じる前庭神経に炎症性変化が起こっています。
症状
突発的な激しい回転性のめまいが出現します。めまい感は1日以上~1週間持続します。吐き気や嘔吐を伴いますが、耳鳴りや難聴などはありません。
めまい発症前に風邪症状があることがあります。
検査・診断
目をつぶって起立したり、足踏みしていただくと悪い方へ傾いたり回ってしまいます。
フレンツェル赤外線眼鏡で眼球の異常運動(眼振)が見られます。
片側の半規管機能の高度低下を認めます。

子供によくある 感染症

流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

誘因・原因
ムンプスウイルスによる感染症です。患者と直接接触したり、咳や鼻水などの中にいるウイルスが鼻やのどに入ることで感染します。
症状
耳の下(耳下腺)やあごの下(顎下腺)が腫れて痛がります。腫れは片方の場合もあります。
38℃程度の発熱が2~3日みられます。
治療
特効薬はありません。熱や痛みを和らげる薬を用います。
家庭での注意点
痛みが強いときは、ぬれタオルなどで冷やしてあげましょう。
髄膜炎をおこすことがありますので、頭痛、吐き気や嘔吐がある場合は総合病院の小児科受診をおすすめします。
腫れだしてから5日経過し、体調が良くなるまで登校・登園はやめましょう。

咽頭結膜熱(プール熱)

誘因・原因
アデノウイルスによる感染症です。鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼に入ることで感染します。プールを介して流行することがあります。
症状
38~39℃以上の発熱が4~5日続き、のどの痛みと眼の充血、痛み、目やになどがみられます。頭痛、吐き気、腹痛、下痢を起こすこともあります。中耳炎になることが多いです。まれに重症の肺炎になることがあります。
検査
簡易検査キットを使い7分ほどでわかります。
治療
特効薬はありません。熱やのどの痛みをやわらげる薬を用います。
家庭での注意点
のどが痛いので口当たりの良い食べ物にしましょう。
熱やのどの痛み、目の症状が改善してから2日経過するまでは登園・登校はやめましょう。
治った後も約1ヶ月は尿や便にウイルスが排泄される可能性があるため、手洗いを徹底し、集団生活ではタオルを共有することは避けましょう。

ヘルパンギーナ

誘因・原因
主にコクサッキーAウイルスによる感染症です。鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼に入ることで感染します。
症状
38~39℃以上の発熱が2~3日続きます。のどの奥に小さな水ぶくれができ破れて潰瘍になり痛みます。痛みのために食べ物や水分が取れなくなることもあります。
治療
特効薬はありません。熱やのどの痛みをやわらげる薬を用います。
家庭での注意点
のどが痛いので口当たりのよい食べ物にしましょう。食事がとれない場合にはこまめに水分を取るようにしてください。
イオン飲料や経口補水液も良いです。
合併症としては、熱に伴う熱性けいれんと、まれに髄膜炎や心筋炎が生じることがあります。頭痛や嘔吐、発熱が続く場合は総合病院の小児科受診をおすすめします。

手足口病

誘因・原因
コクサッキーウイルスやエンテロウイルスによる感染症です。鼻水、目やに、便などの中にいるウイルスが鼻、のどや眼に入ることで感染します。
症状
口の粘膜・手のひら・足の裏などに2?3mmの水ぶくれができます。その他に発熱(38度以下)や食欲不振、のどの痛みなどが見られますが一般的に軽症で、発疹は3?7日で消失します。
治療
特効薬はありません。熱やのどの痛みをやわらげる薬を用います。
家庭での注意点
のどが痛いので口当たりの良い食べ物を食べましょう。
重症化することは少ないですが、髄膜炎や心筋炎が生じることがあります。頭痛や嘔吐、発熱が続く場合は総合病院の小児科受診をおすすめします。

溶連菌感染症

誘因・原因
溶連菌による感染症です。鼻水やくしゃみなどの中にいる菌が鼻やのどに入ることで感染します。
症状
38℃以上の発熱とのどの痛みが出現します。吐き気や嘔吐、腹痛がみられることもあります。
小さな赤い発疹が首や胸から体や四肢に広がったり、舌が赤くぶつぶつしてイチゴのようになることもあります。
検査
簡易検査キットを使い10分ほどでわかります。
治療
抗生物質を7日~10日間内服します。
家庭での注意点
薬を飲むと1日~2日で熱が下がり、のどの痛みもなくなりますが、薬を途中でやめると、再発したり腎炎などの合併症をおこすことがありますので飲みきりましょう。
治療開始から1日~2日経過するまで登校、登園はやめましょう。
まれに2週間くらい経ってから腎炎をおこすことがあります。
トイレの行く回数が減ってないか、尿が赤くないか、手足や顔がむくんでないかご注意ください。症状が強い場合は入院治療が必要ですので総合病院の小児科受診をおすすめします。
すぐにぶり返した。という場合は家庭内でうつしあっていることがあります。
兄弟がいるときは一緒に治療しましょう。

インフルエンザ

誘因・原因
インフルエンザウイルスによる感染症です。患者のくしゃみや咳のしぶきの中にいるウイルスが鼻やのどに入ることによって感染します。
症状
突然の高熱で始まり、鼻水、くしゃみ、咳、のどの痛み、関節痛、筋肉痛のほかに腹痛、嘔吐などもみられます。気管支炎や肺炎を合併することや、小児では中耳炎や熱性けいれんをおこすことがあります。
検査
簡易検査キットを使い10分ほどでわかります。発症から8時間以内の場合は検査キットでわからないことが多いです。
治療
発症後48時間以内ならば抗インフルエンザ薬が効果的です。その他つらい症状をやわらげる薬を用います。
解熱剤は医師から処方されたもの以外は使わないようにしましょう。
家庭での注意点
脳症を起こすことがあります。けいれん、意味不明な言動、意識障害にご注意ください。そのような場合は入院治療が必要ですので総合病院の小児科受診をおすすめしています。
発症後5日を経過し、かつ解熱してから2日(幼児の場合は3日)を経過するまでは登園、登校はやめましょう。

子供によくある のどの病気

急性咽頭炎・扁桃炎

誘因・原因
ウイルスや細菌の感染です。
病態
病原体の毒力がリンパ組織の免疫力より強い場合に起こる激しい炎症反応です。
症状
のどを痛がります。乳幼児であれば飲み込めないために唾液が多くなります。高熱や関節痛のほか鼻水や咳症状もみられます。
検査・診断
のどの様子を観察します。
ウイルスや細菌の検査をします。
治療
軽症はウイルス感染の可能性が高いので抗生剤の投与は不要です。細菌感染で中等症以上には抗生物質を投与します。
家庭での注意点
のどの発赤がなかなかひかない、すぐにぶり返した、という場合は家庭内でうつしあってることがあります。兄弟がいるときは一緒に治療しましょう。

アデノイド増殖症

誘因・原因
アデノイドは咽頭扁桃とも呼ばれるリンパ組織です。アデノイドは小学校に入学する頃までは徐々に肥大しますが、ウイルスや細菌の感染も肥大の原因となります。
病態
リンパ組織が増殖しています。
症状
鼻閉、鼻声、大きないびきの原因となります。また、いつも口を開けているので顔の筋肉の緊張が失われて、しまりのない顔つきになることがあります。
鼻腔に分泌物が常に貯留するのでしばしば慢性鼻副鼻腔炎を併発します。
鼻腔による吸気浄化機能が失われるため、気管支炎を繰り返すことがあります。
中耳に侵入する病原体が増殖しやすくなり、滲出性中耳炎の原因となります。
気道が狭くなるため睡眠時無呼吸症候群の原因となります。
夜驚症(夜中に突然叫び声をあげる)、夢魔(恐ろしい夢をみて夜中に目覚める)、夜尿症などの原因となる場合があります。
重症例では胸郭の成長が障害され漏斗胸になることがあります。
検査・診断
小児用ファイバースコープでアデノイドの大きさを確認します。
いびきが大きい場合や無呼吸がある場合は無呼吸簡易モニター検査をおすすめしています。
治療
肥大したアデノイドが慢性鼻副鼻腔炎、滲出性中耳炎、睡眠時無呼吸症候群などの原因となっているケースではアデノイド切除術を行います。手術適応でない程度の肥大であれば消炎剤、鼻汁対策で鼻呼吸改善がみられることがあります。
家庭での注意点
毎日大きないびきをかいていたり、時々息が止まったり、肩で息をしているようでしたらご相談ください。

口蓋扁桃肥大

誘因・原因
一般に言われる扁桃腺は正式には口蓋扁桃と言います。身体の成長とともに肥大し、小学2.3年以降は縮小します。ウイルスや細菌の感染も肥大の原因となります。
病態
リンパ組織が増殖しています。
症状
睡眠中はいびきや無呼吸、肩で息をしたりします。寝返りが激しかったり夜尿の原因にもなります。
日中は運動時の息切れや、行動がのろい場合があります。声がこもり、はっきりしないことがあります。食べ物がつかえるため食が細かったり、食事に時間がかかることがあります。
他に口呼吸になるために口臭や、から咳の原因にもなります。
検査・診断
のどを観察します。
いびきが大きい場合や無呼吸がある場合は無呼吸簡易モニター検査をおすすめしています。
治療
感染症で大きくなった場合は消炎剤、細菌感染であれば抗生剤を投与します。睡眠時無呼吸症候群の原因となっている場合や、食事に支障がある場合は切除します。
家庭での注意点
いびきがないか?食事に時間がかかってないか?食が細いなどはありませんか?給食が時間内に食べ終わらないこともあります。できれば入学前に治療しておいた方が良いでしょう。

睡眠時無呼吸症候群

誘因・原因
お子さんの場合、多くがアデノイド増殖症口蓋扁桃肥大によります。
病態
睡眠中、息を吸った時にのどが閉塞しています。
症状
睡眠中の持続性のいびき、肩呼吸、陥没呼吸(胸がへこみます)、無呼吸
仰向けで眠れない、寝返りが多い、夜中に突然起きる、おむつが取れない、
食事中でも眠る、抱っこするとすぐ寝てしまうなどの日中の眠け
体重が増えない、日中落ち着きがないなど
検査・診断
睡眠中や日中の様子をお聞きします。
のどや鼻の様子をよく観察し口蓋扁桃肥大アレルギー性鼻炎がないか確認します。小児用ファイバースコープアデノイド増殖症がないか確認します。無呼吸簡易モニターを持ち帰っていただき、自宅で睡眠中に検査します。
治療
原因がアデノイド増殖症や口蓋扁桃肥大ならば手術を行います。アレルギー性鼻炎による鼻閉がある場合はその治療を行います。肥満気味のお子さんは減量も必要です。
家庭での注意点
子供にとってぐっすり寝るのはとても大切です。どの程度息が止まっているの調べてみましょう。

反復性耳下腺炎

誘因・原因
口腔内の細菌が唾液の管を逆行し、耳下腺内に細菌が感染します。
耳下腺の管に異常があり、感染と炎症が生じやすくなっています。
病態
耳下腺が細菌感染により炎症をおこしています。
症状
耳下腺部(耳の下)が腫れ、痛がります。微熱を伴います。
検査・診断
耳下腺部を圧迫すると膿んだ唾液が出てきます。
細菌培養検査で口腔内の細菌を調べます。
超音波検査では特徴的な耳下腺内の画像を認めます。
治療
抗生物質を投与します。
家庭での注意点
繰り返す場合でも徐々に回数が減ってきて、10歳ごろには治ることが多いです。口の中の雑菌から感染しますので、うがい、歯磨きを習慣づけましょう。

小児声帯結節

誘因・原因
声帯がもともと弱く傷つきやすいお子さんが、力んで声を出したり、大声を出しすぎると生じると言われています。
病態
声帯の一部が肥厚し結節となり、声帯がきちんと閉鎖していません。
症状
声がかすれます。
検査・診断
小児用ファイバースコープで声帯を観察します。
治療
「正しい声の出し方」や「普段から気を付けること」を指導します。
聞き取れないほどの声が続く場合は手術します。
家庭での注意点
ご家族も一緒に声の出し方に気を付けましょう。スポーツをしている時の大声は特によくありません。監督さんにも相談しましょう。
正しい声の出し方

■やってはいけないこと

  • 大きな声で話す。高すぎる声や低すぎる声で話す。早口で話す。
  • 長い時間おしゃべりをする。ささやき声でおしゃべりをする。
  • うるさいところで話す。
  • 疲れているときに話をする。興奮して話をする。
  • 咳払いをする。

■普段から気をつけること

  • 十分な睡眠をとり、疲れをためないようにしましょう。
  • クーラー、扇風機、冷たい食べ物・飲み物でのどを冷やさないようにしましょう。
  • 朝は声帯が乾燥しているのであまりしゃべらないようにしましょう。
  • 外出するときは、マスクやマフラーをしましょう。
  • 空気の悪いところには行かないようにしましょう。
  • 風邪をひいたときは、特に上記を注意し、早期に治療しましょう。

■ご家族へ

  • ご家族や周囲の人も大声を使わないようにしましょう。
  • 室内の乾燥に気を付け、湿度は50%~60%を保ちましょう。
  • 患者さんのそばで煙草を吸わないようにしましょう。
  • 「普段から気をつけること」は一緒に取り組みましょう。

クループ症候群(声門下喉頭炎)

誘因・原因
ウイルス感染症です。0-1歳が大半ですが3.4歳でもみられます。
病態
炎症により声門下(声帯の下の部分)が浮腫んでいます。
症状
「ケンケン」とした犬の鳴き声のような咳をします。
「ヒューヒュー ゼーゼー」と首のあたりから音がします。
ひどくなると肩で息をしたり、顔色が悪くなることがあります。
検査・診断
小児用ファイバースコープでのどの浮腫みを確認します。
鼻やのどの細菌培養検査を行います。
治療
超音波ネブライザーでのどの浮腫みをとる薬液を吸入します。炎症を抑える作用が強いステロイドホルモンを投与します。中等症以上は入院して様子を見たほうがいいでしょう。
家庭での注意点
息をするところが腫れて狭くなっているので息が詰まってしまう可能性がある病気です。 軽症といわれた場合も注意深く様子を観察してください。

急性喉頭蓋炎

誘因・原因
喉頭蓋の細菌感染症です。2~6歳ごろが好発年齢です。
病態
喉頭蓋に細菌感染による炎症がおきています。
症状
急に高熱が出ます。のどをとても痛がり、ものを飲み込むときに痛がります。その結果よだれが増えます。
検査・診断
小児用ファイバースコープで喉頭蓋の腫れを確認します。
治療
息の通り道を確保したうえで抗生物質やステロイドを投与します。
超音波ネブライザーでのどの浮腫みをとる薬液を吸入します。
家庭での注意点
経過が早く即治療を行わなければ窒息死する、という危険をはらんでいます。入院治療を受け入れてくれる病院を探しながら治療を行います。

子供によくある はなの病気

鼻出血症

誘因・原因
鼻をこする、指を入れる、鼻をかむ、くしゃみなどの刺激や、アレルギー性鼻炎などの炎症により鼻の粘膜や血管が傷んだ結果生じます。一度出血すると、かさぶたがついたりするのが気になり、つい鼻をいじってしまい繰り返すこととなります。
病態
ほとんどが鼻の入り口近くからの出血です。この部分は血管が豊富なうえに粘膜が薄く、しかも指先が届くため鼻出血の誘因がそろっています。
検査・診断
出血時間や止血の仕方、出血量、既往歴、内服薬を確認します。
鼻内をよく観察します。小児用ファイバースコープなどを用いて、出血部位の確認する場合もあります。
治療
出血の程度、部位により電気凝固やガーゼによる圧迫止血を行います。
アレルギー性鼻炎を認める場合はアレルギーの治療を行います。
家庭での注意点
小児の鼻出血は、突然起こり繰り返すことが多いです。顔に流れた血液を見て驚かれる方が多いですが慌てる必要はありません。鼻翼(小鼻)をしっかりつまみ下を向かせて血液を飲み込ませないようにしてください。10分ほど続けるとほとんどの場合止血できます。

アレルギー性鼻炎

誘因・原因
ハウスダストやダニ、スギやヒノキ科の花粉などのアレルゲンを吸入することにより発症します。
病態
アレルゲンに反応するIgE抗体を持っている人がアレルゲンを吸入すると、化学伝達物質が放出されくしゃみ、鼻水、鼻づまりが生じます。
症状
「鼻をいじる、鼻をこする」、「鼻がたれる、鼻をすする」、「いびき、口を開けて寝る、口呼吸」などの仕草をします。
検査・診断
上記症状がある患者さんの、鼻粘膜の状態を評価します。血液検査で原因を調べる場合もあります。
治療
鼻内にアレルゲンが入らないようにしましょう。軽症例では第2世代抗ヒスタミン薬がよく使われます。中等症以上ではステロイド点鼻薬を併用することが多いです。6歳以上の聞き分けの良いお子さんに対してはレーザー治療をおススメしています。
※レーザー治療をご希望の方はどい耳鼻咽喉科(薬園台)にご紹介いたします。
家庭での注意点
アレルギー性鼻炎の中で一番多いのはハウスダストと埃中に住んでいるダニです。なるべく埃がたまらないようにしましょう。「鼻がかゆいために鼻をこする」というのが一番のサインです。アレルギーのせいですから怒らないでください。

急性鼻副鼻腔炎

誘因・原因
上気道や鼻腔のウイルス感染に続発することが多いですが、急性鼻副鼻腔炎を起こすのは細菌です。
病態
ウイルス感染に続いて起こる、鼻副鼻腔の細菌による二次感染です。
症状
発熱は37度の微熱から38度台まで様々です。鼻汁は黄色膿性でにおいがあります。通常は左右どちらかの副鼻腔に生じ、鼻をかもうとしてもうまくかめないことが多いです。後鼻漏が湿った咳の原因になります。
頭が重く痛い感じがします。
頬部が赤くなったり、腫れるのはかなり重症です。まれに眼窩内や頭蓋内の合併症をきたすこともあります。
検査・診断
鼻鏡や小児用ファイバースコープなどで鼻内の観察を行います。口腔内から後鼻漏がないか確認します。
細菌培養検査を行います。
治療
鼻汁吸引は重要です。鼻処置や超音波ネブライザーで鼻副鼻腔炎の環境を整えます。抗生物質や消炎剤を投与します。
家庭での注意点
鼻をかむのが難しいお子さんは、できるだけ自宅で吸引したり、医院で処置してもらいましょう。

慢性鼻副鼻腔炎

誘因・原因
急性鼻炎や急性鼻副鼻腔炎から移行します。最初はウイルス感染で、細菌感染がその後加わることが多いです。アレルギー性鼻炎があると鼻粘膜の腫脹や鼻汁が多くなり長引きやすくなります。他にアデノイド増殖症や集団保育のお子さんは長引く傾向があります。
病態
粘膜の繊毛運動の障害が起こります。そのため副鼻腔の換気・排液障害が生じ炎症が長期化します。
症状
膿性・粘性鼻汁、湿った咳、鼻閉、頭重感、嗅覚障害など
検査・診断
鼻鏡や小児用ファイバースコープなどで鼻内の観察を行います。
細菌培養検査を行います。
※CTが必要な場合はどい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介いたします
治療
鼻汁の吸引が重要です。鼻処置や超音波ネブライザーで鼻副鼻腔の環境を整えます。
処置や内服薬での治療が主体となりますが、鼻の中にポリープがあった場合摘出手術。
アレルギー性鼻炎やアデノイド増殖症による鼻閉や鼻汁の停滞があればそれらの治療も行います。
家庭での注意点
就学前の子供の痰が絡んだ咳の場合は、鼻副鼻腔炎が最も多いとされています。「ゴホッ」という咳があるうちはまだ鼻が悪いと思いましょう。

子供によくある みみの病気

急性外耳道炎

誘因・原因
外耳道(耳の穴の皮膚)に細菌が感染しておこります。
耳かき、耳いじり、入浴、水泳などによる刺激が原因になります。
病態
主に細菌が感染し炎症を起こしています。
症状
耳の痛み 耳だれなど。
検査・診断
耳内、耳周囲を観察します。
細菌培養検査を行う場合もあります。
治療
外耳道を清掃します。細菌が原因の場合は抗生剤やステロイドが含まれた軟膏や点耳薬を塗布します。重症の場合は抗生剤や消炎鎮痛剤の内服を行う場合もあります。
家庭での注意点
耳がとても痛い状態ですので、着替えの時も耳に触れないようにした方がいいです。耳をよくいじったり、耳掃除をやりすぎてる方に多いのでご注意ください。お子さんの爪も長く伸ばさないようにしましょう。

外耳道異物

誘因・原因
故意におもちゃを入れてしまうことが多いです。
症状
無症状のことが多く、お子さんが入れてしまっことを親に伝えたり、親御さんが偶然見つけて受診されます。
検査・診断
外耳道を観察します。
治療
入れてしまった異物をなるべく周囲を傷つけないように除去します。
外耳道に炎症が起きてる場合は、抗生剤やステロイドが含まれた軟膏や外耳薬を塗布します
家庭での注意点
入れてしまったことを告白したお子さんを叱ってしまうと、次から言わなくなります。「耳が痛くなるから、入れないようにしようね」と言うくらいにしましょう。

先天性耳瘻孔

誘因・原因
すべて先天性です。耳介が形成される過程に異常があると発症します。
家族内に同じ病気の方が多く、遺伝と考えられています。
病態
多くは耳介付着部付近の皮膚に穴があります。穴の奥はどこにもつながってはおらず閉鎖している管のような形状になっています。
症状
穴があるだけでは無症状ですが、細菌が感染すると穴の周りの皮膚が赤く腫れたり、押すと痛くなります。腫れた部分を押すと白や黄色の汁が出ることがあります。
治療
治療は管を全部摘出する外科治療ですが、感染していないならば放置しても構いません。感染した時は細胞培養検査を行い抗生物質を投与します。腫れが強い場合は切開して溜まっている膿を出す場合があります。
家庭での注意点
穴の周囲を押すと、たまった老廃物が出てくることがありますが、感染の原因になりますので手で触れないようにしましょう。

耳垢塞栓

誘因・原因
子供の外耳道(耳の穴)は大人に比べて狭く、代謝も活発なため耳垢がたまりやすくなります。また寝返りが始まるまではどちらか一方の耳を下にして寝ていることが多いため、下側の耳は湿度が高く分泌物が見られたり、においに気付いて驚かれることがあります。
病態
耳垢が外耳道にたまっています
症状
耳の痛み 耳だれなど。
検査・診断
耳内を観察します。
細菌培養検査を行う場合もあります。
治療
耳垢は細菌感染から皮膚を守る働きがありますので完全に除去する必要はありませんが、耳垢のため鼓膜などが見えず耳の病気があるかどうか確認できないときは除去します。専用のピンセットでつまみとったり吸引器で吸い取ったりします。
家庭での注意点
耳掃除は見える部分の耳垢をローションなどで湿らせためんぼうで確認しながら取り除いてください。乾いた耳垢は綿棒が、湿った耳垢は耳かきがいいと思います。奥まで綿棒などを入れすぎて耳垢を押し込んでしまったり、耳の穴を傷つけてしまう方がいらっしゃいますので取るのが難しい場合は耳掃除だけでも構いませんので受診してください。

急性中耳炎

誘因・原因
かぜなどの上気道(鼻やのど)感染がきっかけになります。
2歳以下で集団保育をされているお子さん、アデノイド増殖症鼻副鼻腔炎のお子さんは繰り返しやすい傾向があります。
病態
ウイルスや細菌感染による上気道炎により上咽頭に炎症が起こります。
そこで増えたウイルスや細菌が耳管(鼻の奥と耳をつなぐ管)を経由して中耳に感染し炎症が起こります。
症状
激しい耳の痛み、難聴が起こります。
炎症が強いと鼓膜が自然に破けてたまっていた膿が出ます。
小児では高熱が出ます。
検査・診断
鼓膜の観察。細菌培養検査を行います。
治療
痛みに対して解熱鎮痛剤を投与します。中等症以上で細菌の感染が明らかな場合は抗生物質を投与します。重症例では鼓膜を切開し膿を出す場合があります。
家庭での注意点
軽い症状の場合は1日、激しい痛みと高熱を伴うような場合は2~3日自宅で安静にしましょう。抗生物質が投与された場合は飲み終わる頃に再診してください。

滲出性中耳炎

誘因・原因
耳管(鼻の奥と中耳をつなぐ管)の狭窄や開放があり、鼻やのどの病原体が中耳に送りこまれることがきっかけで発症します。
小児に多く、アデノイド増殖症鼻副鼻腔炎が原因となります。
病態
中耳内に侵入した病原体に反応し滲出液が分泌されます。耳管も炎症のため腫れ、狭くなっているので滲出液が出にくくなっており、炎症をさらに増悪させます。その結果、長い間中耳内に液体が貯留します。
症状
難聴 耳の違和感
検査・診断
鼓膜の観察をします。
ティンパノメトリーで鼓膜の動きを調べます。
聞こえが悪い場合は聴力検査をいたします。
治療
原因の鼻副鼻腔炎やアレルギー性鼻炎などの病気を治療します。
鼓膜通気法で鼓室に空気を送り込みます。
貯留液が多く高度難聴の場合は鼓膜を切開して滲出液を吸引除去します。
難治性の場合は鼓膜切開後に鼓膜喚気チューブを挿入したり、原因となるアデノイドの切除を行います。
家庭での注意点
鼻の調子が悪いと滲出性中耳炎も治りません。鼻の調子が悪いときは薬がなくなる頃に再診してください。また、滲出性中耳炎は治ってるか確認することも大切です。鼻の調子が良くても2週間以内には再診してください。

動揺病(乗り物酔い)

誘因・原因
三半規管などの異常ではなく発達の一段階であると考えられています。
冷や汗や吐き気などは自律神経症状で、だれにでも生じうる危険回避のための自律神経反射によるものなのですが、10歳前後にこの機能が高まることにより乗り物に酔いやすくなります。
症状
冷や汗、生あくび、生つば、吐き気 嘔吐、便意、顔面蒼白、めまい感
家庭での注意点
  • 普段から体を使って遊びましょう。
  • ブランコなど動きのある遊具にも慣れましょう。
  • 睡眠は十分にとり体調を整えましょう。
  • 乗り物に乗るときは、遠くの景色を見させるようにしましょう。
  • チョコレートやガムなどを与え「○○を食べると乗り物酔いしなくなる」という暗示をかけるのも一つの方法です。
  • 神経質にならずに見守ってください。子供は親の顔をよく見ています。親の期待を負担に感じると、意識するだけで気分が悪くなるものです。

はじめに

「何が原因なの?」「どんな病気なの?」「家で気を付けることはないの?」お子さんのことは、自分のこと以上にご心配だと思います。
診察中にお話したいことはたくさんあるのですが、お伝えできることは限られてしまいますし、くわしくお話したつもりでも正確に伝わっていないなと感じることも少なくありません。
また、病気に対する不十分な理解により病気が悪化、長期化してしまったり、繰り返してしまうケースもございます。
そこでお子さんに多い病気についてまとめてみようと思いました。
病気に対して正しい知識を身につけていただくことが、お子さんの病気の早期発見、より早い病気の治癒、再発防止につながると思います。
子供たちがよりよい環境のもとで健康に過ごしていけることを願っています。

診察の前に

診察では耳や鼻の狭くて深いところを見なければならないため、少しでも動いてしまうと確実な診断、安全な治療ができません。

診察を怖がっているお子さんには、その子が理解できる言葉で「病院に来た理由や目的」を伝えてあげましょう。「病気を早く治すためだから、動かないようにがんばろうね」などと、これから自分がされることの目的をあらかじめ知らされるだけでも、子供の恐怖心は薄れていきます。

それでも暴れてしまうお子さんは、素早く正確な治療をすすめるために次の手順を参考にお子さんの体を抱きしめてあげましょう。

手順01

荷物は身体から外して置いてください。

 
手順02

手順02

まず保護者が、頭・背・腰を椅子の背もたれにぴったりとつけて座ってください。

 
手順03

手順03

お子さんのお尻は保護者の太ももの上に乗せます。子どものおしりと保護者のお腹がくっつくくらいに子どもの腰を引き寄せます。

 
手順04

手順04

お子さんの膝を保護者の足で挟みます。

  • 足をばたつかせる場合、保護者は足をクロスして固定してください。
 
手順05

手順05

保護者は両腕をクロスさせお子さんの腕をしっかりとつかみ、引き寄せてください。

  • 子どもの頭部の固定はスタッフが担当します。

診察が終わったら「上手にできたね」、「がんばったね」などと、必ずほめてあげましょう。
ほめられることで恐怖心も少しずつ薄れ、子供は診察に対して前向きな気持ちへと変化していきます。
 

お子さんの診察・よく行われる検査について

みみを診る

耳垢があると耳の奥や鼓膜が見えませんので痛くないように取り除きます。鼻水が出るので受診された場合でも、耳を見ると中耳炎になっていることはよくあります。当院では症状に関係なくみみ・はな・のどは診察させていただいております。みみは詳細な観察ができる硬性内視鏡顕微鏡を使用しています。

中耳炎は大丈夫?ティンパノメトリー

耳と鼻の奥は耳管でつながっています。耳管には、中耳の換気をしたり、余分なものを排出したりする役目があります。子供では、もともと耳管の働きが未熟ですが、鼻副鼻腔炎アレルギー性鼻炎アデノイド増殖症などの病気があると、さらに働きが悪くなります。

耳管の働きが悪いと、まず中耳の気圧の調節ができなくなり、気圧が低くなってしまいます。さらに、滲出性中耳炎という、中耳に液体の貯まる中耳炎になってしまうこともあります。また、急性中耳炎も繰り返しやすくなります。

ティンパノメトリーとは、この中耳の状態を調べる検査です。

器械を耳の穴に密着させて、空気圧の変化を作り、鼓膜の動き具合を調べます。気圧の変化を作るため、飛行機に乗った時のような耳がツンとする感じがありますが、片側数十秒で終了する簡単な検査です。

結果はその場で見ることができます。

健常者では、0付近にピーク(鼓膜が振動しやすい状態)があります(A型)。

鼻づまりや鼻すすりをしていたり、アデノイド増殖症のため空気圧調整ができていない場合、鼓膜は引っ張られています。ティンパノメトリーでは、マイナスの方向にピークが移動します(C型)。

滲出性中耳炎などで、中耳に滲出液が溜まっている場合や、鼓膜が癒着している場合はピークが消失します(B型)。

はなを診る

はじめに目の周囲、頬部や鼻の入り口を診た後に、鼻の中を診ます。
ご家庭で鼻や目をこすっていたり、目やにが出ていたり、湿った咳をしていたり、はなをすすっていたら教えてください。

観察の邪魔になる鼻汁やかさぶたは治療もかねて吸引除去します。詳細な観察が必要な場合は小児用ファイバースコープ(直径2mm未満)で観察することがあります。

病気の原因菌は?

黄色や緑色の鼻水は細菌感染が疑われます。そのような場合、原因となる細菌を特定するために細菌培養検査を行っております。急性中耳炎の場合も、鼻~上咽頭の細菌が原因となるため採取した鼻汁を細菌培養検査に提出しています。

培養の結果、細菌が同定できた場合、薬剤感受性検査(どんな抗生物質が効果があるかを調べます)を行っております。

副鼻腔炎は大丈夫?

鼻副鼻腔に炎症があり、鼻汁が貯留した状態が鼻副鼻腔炎です。副鼻腔を評価するために小児用ファイバースコープで観察することがあります。CTなどの画像検査が必要な場合は、どい耳鼻咽喉科(薬園台)をご紹介いたします。

 


アレルギー性鼻炎の原因は? 負担の少ないアレルギー検査

アレルギー性鼻炎の原因はアレルギー検査をすることでわかります。当院では指先から数滴の血液を採取し検査する方法も採用しています。血液を採ることが難しい小さいお子さんでも検査することが可能です。ぜひご検討ください。

くち・のどを診る

唇を観察した後に、舌圧子を使用して舌、歯、頬粘膜、口蓋扁桃(扁桃腺のこと)、咽頭、鼻水の流れ込みがないかを観察します。乳幼児では口を開けて泣いている間に観察することもあります。

アデノイド増殖症など鼻の奥の病気、小児声帯結節声門下喉頭炎(クループ症候群)急性喉頭蓋炎などのどの奥の病気疑う場合は小児用ファイバースコープ(直径2mm未満)を使って観察します。

「泣いているのにかわいそう」「残酷だ」と思われるかもしれません。しかし、のどの奥の病気は「窒息」という危険をはらんでいます。お子さんが危険な状態でないか確認させてください。

かお・くびを診る

耳・鼻・のどを観察し、腫れている部分がないか触って調べます。
腫れている部分を超音波検査で調べることもあります。超音波検査に痛みは伴いません。

胸を診る

咳が出ているお子さんは胸部の聴診を行います。ロンパースのボタンを外すなど、すぐに胸が出せるようご準備お願いいたします。

はなやのどの調子をととのえる

超音波ネブライザーには鼻やのどの粘膜の炎症を和らげる薬液が入っています。霧状になった薬液を吸入していただき、鼻やのどの環境を整えます。当院では、お子さんが喜んで治療できるように良い香りを付けています。

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